受信部 フロントエンド ユニット

FRONT END


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フロントエンドユニットについて


 フロントエンドの持つべき性能

  1. 発生する雑音が少ないこと(低ノイズフイギュアー)
  2. 大きい入力レベルが到来しても低歪であること(高インターセプトポイント)
  3. 通過帯域特性が良いこと(高イメージ比)

 この条件は誰しも考えつき実行している事柄です。
私も同様に考えそうしているつもりで作ったものは、Pre Amp:U-310, ミクサー:ダイオードDBM, ポストAmp:2SC1426のラインナップでした。


 IFユニットを完成させるための動作テスト用に作り使用していたものでした。
IFユニットが完成し愛着を覚えていたこのフロントエンドをきっちり作り替えよう、念のためと
-20dbm の 2 トーン信号を入力してみてびっくり、到底使い物にはならない相互変調のおばけ屋敷の様相を呈していました。


 U-310はノイズフィギュアが低く、ゲインを10dbから 12db程度に抑えて使うならIPは +10dbm前後取れ優秀なプリアンプです。但し通過帯域特性を良くしようとしてドレインに複同調回路を背負わすと回路のインピーダンスが高くなってゲインが上がってしまい悲惨な結果になります。

 HJ誌に掲載された JF1WPR 柳橋 健さんの記事はすでに拝見していましたので、やっぱりそうか とあらためて事の重大さを思い知りました。

 当時の6mはたいそうアクティビティ−が高くコンテストともなればその状況はものすごく、アンテナにゲルマニューム検波器とテスターをつなぐとメーターの針が動く 8Kmも離れた山上に陣取る移動局も毎回出現しました。大型の送信管が容易に入手出来た時代でした。


 もっと大型のFETを使いたかったのですが、スペースも電源も融通がつかず仕方なく許容ドレイン損失 5WのVMOS FET VN66AKに一番大きい放熱器をつけて Id 60mAがやっとでした。


 総合特性は回路図右上にあります。雑音指数も IP も少しづつは悪くなりましたが、目標値とひどくかけ離れたものでもないところで収まりました。
 測定器は自作器が多く、あんまり信用できませんがノイズフィギュアは同好の方とお互いに測定し合って、同じ様な値になりますので、こんなものかなと思っています。


 コンテストで実用してみても、いらいらを感じるのは、強力でもないのにスプラッタをばらまく局(これが結構多い)に対してだけで、強力でもマナーの良い局も多数いること、メーカー製リグでも機種によって良し悪しの差が大きいこと(当時のことで最近はそんなことはありません)など、ハム界の多様性がよくわかるようになり、私にとって収穫の大きいリグが出来あがりました。


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フロントエンドユニットの問題点と行った対策


 ポストアンプのIP(インターセプトポイント)が低い


 通過帯域特性を良くしてイメ−ジ比を改善したい


 前項の対策を行った結果ノイズフィギュアが悪くなった


 DBMのIPが小さい



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使用した測定器


50MHz2トーンゼネレーター   自作 50.1MHz, 50.11MHz(-10dbmx2)
スペクトルアナライザー       ヒュレットパッカード社製
ノイズフィギュアメーター      自作
高周波可変減衰器          ヒュレットパッカード社製




参考にした資料


ハムジャーナル No.17 1979年 冬号  素子と回路の定量的測定データ
                   50MHz帯用 高周波増幅回路について
                        JF1WPR 柳橋 健
ハムジャーナル No. 8 1976年 10月号 受信機の混変調と相互変調
                   定量的に測定するにはどうしたらよいか
                        JAΦPX  斎藤 義明
トロイダルコア活用百科      CQ出版社刊 JF1DMQ 山村 英穂
その他CQ誌各巻多数


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フロントエンド終り